フレキシブルなルーム・オートメーション

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課題:

今日のルーム・オートメーションシステムは部屋のレイアウトや使い方に応じてフレキシブルかつ快速、簡単に対応を可能とする必要があります。冷暖房や照明、サンブラインド機能を統合したルーム・オートメーションシステムを設置し、さらにエンドユーザーと保守要員の利便性を考量する必要があります。フロアプランが変更された場合には、事前に受けた簡単な研修を受けた作業員がレイアウト変更に対応できる必要があり、その作業はエンドユーザーのPCによりすべての操作が可能でなければなりません。従ってルーム・オートメーションシステムは、標準化された通信プロトコルを含むルームレベルまでのイーサネット/ IP接続を提供する必要があります。

ソリューション:

L-ROC ルーム・オートメーションが最適解です。L-ROC システムは”セグメント”をベースに制御を行い、1 台の L-ROC ルームコントローラで最大 16 台を制御可能です。以下の機能が提供可能です:

  • 照度一定制御機能を搭載する照明制御
  • 日射量に対応した自動サンブラインド制御
  • 冷暖房、換気向けの温度制御
  • 在室検出
  • 窓監視
  • スケジュール
  • 警報
  • トレンド
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室温センサーやアクチュエータが L-IOB I/O モジュールを経由し L-ROC ルームコントローラと制御信号をやりとりすることが可能で、外部システムとは通信インターフェースによって L-ROC へ直接、接続することも可能です。L-ROC では BACnet と LonMark の同時通信が可能で、Modbus と M-Bus に対しては追加インターフェースが提供されています。拡張モジュールにより KNX と DALI の統合も可能です。内蔵された OPC SML-DA サーバーと OPC UA サーバーにより全ての関連データポイントが自動的に OPC データポイントに変換されます。

各 L-ROC ルームコントローラ間の通信はイーサネット(100Base-T)で行い、各デバイスにはスイッチ機能付イーサネットポート 2 個が搭載され、リングトポロジーにディジーチェーン接続することも可能となります。最大 25 台の L-ROC で構成できるリングが 400 個までのルームセグメントを制御可能です。リングの端末は STP (スパニングツリープロトコル) 対応のイーサネットスイッチが接続され、ケーブルや L-ROC デバイスが失効してもシステム全体の通信が保たれます。更に 2 個のポートで二つのネットワークが独立に動作するように設置することで、IT と BA ネットワークの隔離が可能となります。
USB 接続可能な拡張モジュール LWLAN-800 を通して、L-ROC ルームコントローラと無線通信ができます。

システム設定とプログラミングは L-STUDIO によって行われます。L-STUDIO は IEC 61499 に準拠する世界最初のルーム自動化システム向けのプログラミング環境で、単独のコントローラではなく、ルーム自動化システム全体向けの設計を実行できます。このビル自動化における新しいアプローチを LOYTEC が ”cloud control”と呼んでいます。L-STUDIO の GUI 開発環境は、マウスクリックだけで1ラインのレイアウトを簡単に作成可能で、1ラインのレイアウトを繋ぐとフロアレイアウトができ、数階分のレイアウトをまとめるとビル全体のレイアウトが完成します。最後にレイアウトが L-ROC コントローラに自動的にアップロードされ、各制御デバイスに配布されます。これによりフロアプランが GUI として動作します。

エンドユーザーが自分の PC 経由でシステムを操作できるようにするためには、可視化機能を持つ LWEB-803 (HTML5 PC アプリ) をインストールしなければなりません。これによりシステムの操作だけでなく、L-WEB を通して外気温度、結露またはエネルギー消費など総合的な情報も表示されています。

メリット:

L-ROC ルームコントローラには全てのアプリケーションが統合され、オープンな通信インターフェースによって他社システムとの更なる統合も可能です。L-STUDIO を通してルームレイアウトは簡単かつ素早く変更できます。

LWEB-803 によって一般的に使われている設備や配線が不要となります。LWEB-803インタフェース画面に関する設定は L-ROC に保存されるため、操作用 PC が変更されても設定はそのままで利用できます。LWEB-803インタフェース画面のレイアウトはカスタマイズ可能で、2-D フォームの利用により、ウィジェットとして PC デスクトップで表示することも可能です。 
IP 通信によって各部屋の 2 線式通信が不要となります。ただし、センサー及びアクチュエータなどの設備を接続する際に 2 線式通信 (TP/FT-10, BACnet MS/TP, KNX TP1, Modbus, M-Bus) を必要に応じて利用することも可能です。

L-IOB I/O モジュールとの接続によってデバイスの追加ができます。様々な規格に対応することで長期にわたる設備投資の回収が比較的容易にできます。
システムのメンテナンスにおいては、ローカルまたは遠隔の IP 通信によって快速かつ直接的に各情報ポイント、AST 機能及びアプリ自体にアクセス可能です。加えて L-ROC が操作者に常にシステム全体の動作状況と通信に関する統計データを提供するため、素早いトラブルシューティングや修理を行えます。

機能:

  • L-ROC ルームコントローラによる HVAC、照明、サンブラインドなどのルーム自動化機能
  • L-STUDIO によるルーム自動化システムの効率的な配置
  • 簡単な操作でルームレイアウトを変更
  • 部屋間の IP 通信
  • PC 経由の LWEB-803 操作
  • あらゆるプロトコルでも同時通信
  • AST 機能 - 警報、スケジュール、トレンド
  • L-WEB システムへのシームレスな統合コミュニティ施設:

アプリケーション分野:

  • 病院
  • 大学
  • 行政施設
  • 商業施設
  • オフィスビル
  • ショッピングセンター
  • ホテル

事例研究